【情報】2008/02/22
障害児教育をめぐる状況について
1.各地の来年度予算が決まり始めました
各地での来年度予算が決まり始めています。コーディネーターの定数や時間講師の独自措置、学校建設など運動を反映した内容が見られます。
【山口】
来年度の予算で特筆すべきは、特別支援学校の地域コーディネーターを9人から31人に増員したことです。しかも、小・中学校の地域コーディネーター(サブセンター)は現状維持の14人配置です。そして、私たちが言い続けてきた「コーディネーターの未配置校をなくせ」の要求が実りそうです。今日、電話で特別支援教育推進室に照会したところ、「詳細な配置はまだ未定だが、全部の学校に配置したいと考えている」とのことでした。そうするとセンター校でない、徳山養護、防府養護、山口養護、豊浦養護にも配置される見込みになります。
医療的ケアも、支援員の時間数は現状は維持ということを明確にしました。「充実というのは時間数を増やすことじゃないの」と聞きましたが、言葉をにごしました。ということは、あくまで観測ですが、時間数の増にむけて現時点でも努力を継続している可能性があります。細かい点はまだ流動的で確定しないので、県教委も答えません。
しかし、私たちの運動は、コスト論、リストラ論を完全に突破する理論闘争と、それにもとづく運動の広がり、リストラはおかしいとの世論形成に成功した、といっていいでしょう。しんどい運動ではありましたが、厳しい中でも正義を掲げて運動すれば前進できる、その確信をもって、ひきつづき運動を広げていきましょう。
【埼玉】
教室(学校)不足解消の運動を受け、所沢地域に養護学校新設。高等養護学校2校、高校内分校3校、再来年度開校の上尾地域の養護学校新設につづく学校開設になります。
すべての特別支援学校に、センター的機能のための時間講師を12時間配置。
【鹿児島市】
特別支援教育支援員を、20人から38人に。
【岩手県】
特別支援教育支援員を、高校にも広げ全県に5人配置。
【宮崎市】
発達障害のある児童・生徒のいる小・中学校の通常学級に「スクールサポーター」を設置。複数の教員による学習指導を行う「特別支援教育スクールサポート事業」に約3200万円を計上した、と報じられています。
【滋賀県】
県内の公立学校に5484人いるとされる発達障害の子どもを支えるため、特別支援教育巡回チームを結成し、指導法の相談に応じ、授業をサポート。また特別支援教育支援員を高校に3人配置する(850万円)。
【室蘭市】
特別支援学級の支援員(介助員)を2人増の18人に(19年度、小学校8校、中学校1校に計16人)、普通学級に倍増の8人(19年度小学校4校に4人)配置。20年度予算案に4966万円。
【北海道】
高等養護学校の募集定数をこえる入学希望者問題が深刻化している北海道で、道教委は小樽市銭函の道立小児総合保健センター跡地に高等養護学校を新設する方針を示しています。また道立札幌盲学校と道立高等盲学校を統合して「総合盲学校」を設置する方針を固めたこととあわせて、「札幌盲学校は、定員不足が深刻化する高等養護学校への転用も検討する」と報道されています。
2.視覚障害教育研究者緊急アピールについて
「視覚障害教育の研究者の盲学校の必要性を訴えた緊急アピール」が出されました。
3.沖縄盲学校「併設型」反対し、単独設置をもとめるとりくみ
県教育委員会が沖縄盲学校を視覚障害と知的障害の併設型都区別支援学校とする整備計画案を示したことを受け、沖縄盲学校の未来を考える会は、2月17日「沖縄盲学校を『視覚特別支援学校』として存続を求める総決起大会」を行いました。保護者、在校生、卒業生、教員など、約180人が参加。6000筆を越える署名も集まっています。
4.大阪貝塚養護学校募集停止にたいするとりくみ
貝塚養護学校・寄宿舎の存続を求めるとりくみが広がっています。
「貝塚養護学校・寄宿舎の存続・発展を求める陳情署名」9万1000人分を、1月31日に大阪市議会に提出いたしました。前回の分とあわせて約19万人分を集めることができました。署名など様々な取り組みにご協力いただき、本当にありがとうございました。署名は2月26日に大阪市議会文教経済委員会で審議されます(※昨年3月13日の文教経済委員会の審議では、各会派の先生方から「再審査を慎重に行うべきである(自民)」「廃止することは荒っぽすぎて筋が通らない(公明)」「本当に受け皿はあるのか(民主)」「学校指定の停止を撤回すべきである(共産)」と意見表明していただき継続審議となりました。しかし、今年4月に大阪市議会議員の選挙が行われ議会の構成が変わり、継続審議となった署名の取り扱いは「流れる」ということになりましたので、今回改めて署名を提出し、「こころと命の学校−貝塚養護学校・寄宿舎−の存続発展を求める陳情署名」の採択を求めるということになりました)。
病気、いじめなど様々な理由による登校拒否・不登校の問題は大きな社会問題であり、子どもにとっては重大な発達保障に関わる問題です。そんなごく当たり前の観点からマスコミ各社の取材・報道も続いています。朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞が報道してくださいました。ABCラジオ『全力投球、妹尾和夫です』という番組で、貝塚養護学校問題が2日間にわたって取り上げられ放送されました。関西テレビは、この1月11日にも、13分間ほどの特集で貝塚養護学校・寄宿舎の存続問題を報道してくださいました。NHKも何度も取材に入ってくれています。近日中に、放送されるようです。
さらに貝塚養護・寄宿舎の実践、貝塚で育った子どもたちの様子などについて、ジャーナリストの方の執筆による本の出版という取り組みも少しずつすすめていただいているところです。
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