【行動】2006/10/27
06秋季年末闘争第2次中央行動を実施
比較対象企業規模の引き下げによって「ベアゼロ」となった給与法「改正」法案が国会提出され、また、教育基本法改悪法案や「国民投票法案」の審議がはじまったもとで、公務労働者の生活改善とともに、悪法阻止、「もうひとつの日本」の実現にむけて、2000人の公務労働者が参加し、06年秋季年末闘争の第2次中央行動を実施しました。
この日の行動は、全労連と公務労組連絡会が「教育基本法改悪阻止、公共サービスの拡充、変えよう格差社会」などをかかげ開催した、「もうひとつの日本」をめざす10・27中央集会(日比谷野外大音楽堂)を皮切りに、終日行われました。
坂内三夫全労連議長は、集会の開会あいさつで、「格差拡大によってワーキングプアという貧困層を生み出してきたことを安倍新内閣も否定できない。偽装請負問題では、安倍首相は、大企業に厳しく対処すると答弁せざるを得なくなっている。職場・地域のたたかいと制度・政策を合わせたたたかいが求められている」と述べました。さらに、教育基本法の問題についてふれ、朝日新聞の世論調査で、教育基本法「改正」を「すべきでない」「今国会の成立にこだわらず議論すべき」が合わせて72%、NHKの調査でも69%に及んでいることを紹介し、「私たちの運動は国民世論を動かしつつある」と指摘。「教育基本法の改悪をくい止めるなら安倍内閣への痛烈な打撃となる。そして、『もうひとつの日本』への新しい運動につながることになる」と強調し、職場・地域でのたたかいに全力をあげる決意を述べました。
子どもと教科書全国ネット21の俵義文事務局長は連帯あいさつで、「中学生が自ら命を断たなければならないたいへんな事態になっている。このことを教育基本法に原因があるように言う人がいる。条文のどれひとつをとってもそんな理由はない。今のいじめなど様々な教育の問題は、教育基本法をないがしろにし、教育基本法に反する施策がもたらしたものだ」と述べ、「本当に教育基本法を教育に生かすことが必要。教育基本法の改悪では、今起こっている問題は解決できない」と強調しました。
また、「教育基本法は子どもと教育だけの問題ではない。すべての精神を国策優先に変えるもの。アメリカと一体に戦争する国にするためであり、そういう教育体制をつくるためのものだ」とも述べ、「世論は高まっている。運動をさらに1回り、2回り大きくするには労働組合の役割は大切だ。あと1カ月半。悔いを残さないようたたかいを広げよう」と呼びかけました。
公務労組連絡会の若井雅明事務局長は情勢報告で、「安倍内閣の危険な本質を見抜かなければ日本の針路が危険な方向にすすめられるとの認識を持つ必要がある」と述べ、「北朝鮮の核実験を追い風にした自衛隊のインド洋派遣を1年延長する対テロ特措法延長法案の成立や、防衛庁の昇格法案の成立をねらっている。そして、共謀罪を盛る組織犯罪処罰改正法案については今国会での成立は見送るが、教育基本法や憲法改悪の手続法については、今国会での成立を企んでおり、超タカ派内閣の本質は変わっていない」と指摘。「緊迫感を持ってたたかう必要がある。私たちが世論を広げることが決定的。確信を持って全力をあげることが必要であり、いっそう多彩な運動が待たれている」と述べました。
また、給与法案についてふれ、「本日、閣議決定され法案提出となる。本俸の1.12%、一時金の0.05月の改善を見送り、事実上のマイナス勧告とそれを実行した人事院及び政府に断固抗議する」と政府と人事院を批判。「今の総人件費削減攻撃は、構造改革の一環だ。政府・自治体当局自らまたは、議会を使って切り下げを行う可能性がある。警戒が必要だ。官民一体のたたかいを最後まで貫きがんばろう」と訴えました。
公務・民間の3人の代表の決意表明では、「公務破壊の攻撃は、プール事故など子どもの命まで奪っている。2500人が参加した自治研究集会では、住民との連帯もひろがった。来春闘に運動をつなげたい」(自治労連・大黒書記長)、「自交総連は『もうひとつのタクシー』をスローガンに掲げ、最賃以下という運転手の労働条件を改善させてきた。JMIUの偽装請負解消のたたかいは、社会問題に発展するなど、運動がすすむなかで、秋のたたかいの前進で暮らしと命を守る春闘をめざす」(全労連民間部会・根本生協労連書記長)、「本日午後から5千人規模の大集会を開く。看護職場の過酷さに、3年以内に3割の看護士が辞める。大阪では25歳の看護士が過労死している。悲惨な出来事が2度とないように、看護士の大増員運動に奮闘する決意だ」(全医労・石井中執)など、決意あふれる発言が続きました。
閉会あいさつで石元巌公務労組連絡会議長(全教中央執行委員長)は、「『国民の事態を真摯に受け止め、身命を賭して職務にとりくむ』と安倍首相は所信表明した。しかし公務労働者の願いに真っ向から反する施策を打ち出し、世界からも孤立する方向を深めている。私たちは全労連の提起した『もうひとつの日本』をめざすたたかいをすすめ、労働者・国民との共同に踏み出す決意を固めよう」と訴え、団結ガンバローで締めくくられました。閉会後、参加者は総務省、財務省、人事院の3カ所に分かれて要求行動を行いました。
(以下は、「公務労組連絡会@Net News」より抜粋)
「ベアゼロ」の給与法「改正」法案提出に断固抗議
総務省前の要求行動では、主催者あいさつした駒場公務労組連絡会副議長は、「意図的な『ベアゼロ勧告』の実施を決定し、給与法案提出を強行した総務省に断固抗議する。労働者派遣法から20年が経つもと、非正規労働者は1600万人に迫っている。雇用の流動化と賃金のダンピングを解消するためたたかおう」と訴えました。
黒田事務局次長の情勢報告では、国・地方の公務員賃金、労働基本権の回復、集配業務の廃止がねらわれる郵政民営化をめぐる課題にしぼって報告があり、引き続く職場や地域での奮闘を呼びかけました。
その後、3人の単産代表が決意表明し、「県労連と共同で自治体キャラバンにとりくんできた。地域の公立病院の統廃合がねらわれるなかで、安心して住み続けることのできる自治体づくりをめざしてがんばりたい」(自治労連愛媛県本部・池田委員長)、「県の財政赤字を理由にして、高校の統廃合がねらわれ17校が廃校となる。格差社会は、労働者全体を低賃金にするのが目的であり、これをはね返すために官民の連帯を強めたい」(全教千葉・赤須書記長)、「集配業務廃止に反対して、檜原村では、住民の8割から署名が集まった。配達の遅れなどサービス低下も目立ってきている。郵便業務の営利化、サービス低下を許さずにたたかいぬく」(郵産労・安達中執)など、各地域でのとりくみが報告されました。
最後に、国公労連・酒井中執のリードで総務省へシュプレヒコールをぶつけました。
深刻な職場実態の改善と国民本位の行財政確立を
年末にむけて国民本位の政府予算案策定が焦点となるもと、財務省前の要求行動で石元公務労組連絡会議長は、「子どものいじめと自殺が社会問題になっているが、一方では、教育予算は減らされ、教員削減がねらわれている。ますます、子どもたちに手が届かなくなる。切実な現場の実態を財務省に訴えたい」と主催者あいさつしました。
新堰事務局次長の情勢報告では、「骨太の方針」に沿った概算要求では、社会保障費の自然増がカットされたり、生活保護基準が見直されるなどする一方で、軍事費を増加させ、米軍基地の移転費用に莫大な税金をつぎ込もうとしていることなどが報告され、民主的な予算確立を求めるたたかいが重要になっていることが強調されました。
参加者の決意表明では、「根室では、漁業が落ち込み、地域経済は深刻だ。市の財政が厳しいうえに、地方切り捨ての政治が続いている。地域の怒りの渦を大きくして、共同をひろげたい」(自治労連・根室市労連・久保田執行委員)、「登記など法務省の職場では、職員不足で住民に満足してもらえるサービスができない。病休者も増え、残業は恒常的になっている。財務省は、要員と予算を確保せよ」(全法務・内藤副委員長)、「財務省は、奨学金を融資業務と位置づけている。何のために奨学金制度ができたのかを訴えたい。財務省所管の国民生活金融公庫の賃金昇格差別事件について、話し合いにもとづく解決を求める」(特殊法人労連・竹内事務局長)など、それぞれの立場から財務省への要求がのべられました。
全教・佐藤中執のリードによるシュプレヒコールで要求行動を終えました。
老後の生活破壊する退職手当・年金の切り下げ反対
退職手当・退職年金の「見直し」作業をすすめる人事院に対する要求行動では、福田副議長は、「安心して暮らせる年金制度をつくりたいというのが共通の願いだ。掛金を高きに合わせ、給付を低きにあわせるのを許すわけにはいかない。老後の生活を破壊する年金切り下げに断固反対していこう」と主催者あいさつしました。
賃金・労働条件専門委員長の浅野幹事が情勢報告をおこない、退職手当・年金の「見直し」をめぐるこの間の経過と問題点を指摘したうえで、「人事院が、公務労働者の生活を守る立場から責任ある意見表明を行うよう、最後まで追及しよう」と訴えました。
これを受けて3人が決意表明し、「公務員は退職金をもらい過ぎだと言うが、それは一握りの高級官僚のことだ。一般の公務員は退職するまで家をもてない人も大勢いる。一方的な引き下げは断じて許さない」(国公労連・全気象川野副委員長)、「10月13日に東京特別区が、月例給引き下げを勧告した。国の比較方法見直しに追随した不当な勧告実施を許さず、総人件費削減阻止と政治の流れを変えるためがんばる」(東京自治労連・矢吹副委員長)、「定時制高校には、不登校や家庭的経済困難をかかえる子などが多く入学してくる。生徒たちは、長時間過密労働・請負などの厳しい職場で働いている。現状を改善するためにも、労働者の権利確立をめざす」(長野高教組・内山副委員長)などの決意がのべられました。
最後に自治労連の藤田中執のリードで、シュプレヒコールを人事院に響かせました。
退職手当・年金の切り下げ反対署名9万5211筆を提出
また、要求行動と連動して、この日11時から「退職手当・年金の切り下げ反対署名」の提出・要請行動にとりくみ、新堰事務局次長・熊谷幹事とともに、北海道公務共闘の阿部議長、東北公務関連公務労組連絡会の一戸代表幹事、公務労組九州ブロックの岩尾事務局長が参加し、地方の立場から退職手当・年金の「見直し」改悪反対を訴えました。要請行動では、これまでとりくんできた反対署名9万5211筆を提出しました。
国会請願デモ・議員要請・座り込み行動で悪法阻止へ
各省・人事院前での要求行動を終えた参加者は、ふたたび日比谷公園に集合し、国会請願デモに出発しました。
与党が、教育基本法の改悪法案を来月早々にも衆議院を通過させようとねらっているもとで、請願デモでは、午前中から国会前に座り込んでいた全労連などの参加者とシュプレヒコールでエール交換し、何としても改悪法案の廃案をめざすことを誓い合いました。
また、デモ解散後は、公務労組連絡会として、衆議院の教育基本法特別委員会、憲法調査特別委員会の約100人の国会議員を対象にした議員要請行動にとりくむとともに、全労連の座り込み行動にも合流して、悪法阻止へ奮闘しました。
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