≪障教部≫ 【総会】2006/04/22〜23
全教障教部が第17回総会を開催し、決議を採択
全教障教部は、第17回総会を4月22〜23日、東京・全国教育文化会館で開催しました。総会は2006年度運動方針を決定し、下記のアピールを採択しました。
全教障教部総会決議
今、この国のあり方と、教育のあり方が、正面から問われています。
中教審が教育基本法改悪を答申して3年がたちました。この間、私たちは、教育基本法改悪法案の国会提出を阻んできました。しかし、今、憲法改悪の動きと連動し、教育基本法改悪の準備が着々と進められ、かつてなく危険な情勢になっています。自民、公明の両与党は、今通常国会に教育基本法改悪法案を提出し、成立をめざすことですでに合意しています。
この法案は、「人格の完成」をめざすという教育の目的・理念を変え、憲法9条改悪の意図と一体になって「『戦争する国』の人づくり」をめざし、教育の機会均等の原則をくずし、公教育における競争と格差づくりをいっそう押し進めるなど、日本の教育の根本的なあり方をくつがえそうとするものです。これは、半世紀あまりにわたって前進させてきた「権利としての障害児教育」の前提を否定するものであり、障害児教育にかかわる者として、断じて許すわけにはいきません。
さらに今、「特別支援教育」の名のもとに、私たちが築き上げてきた障害児教育の質を大きく後退させるような動きも急速にすすんでいます。
3月7日、政府は学校教育法等一部「改正」法案を上程しました。この法案は、盲学校、ろう学校、養護学校から特別支援学校の制度に改変することを中心的な課題としており、学校教育法だけでなく、教育職員免許法、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律(標準法)、公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準に関する法律(高校標準法)をはじめ、合計52本にのぼる関連法案を一括審議、一括採択するもので、2007年4月1日から施行するとしています。
この法案には、懸念されることがらがいくつも含まれています。
第1に、特別支援学校が複数以上の障害種別の子どもたちに応じようとしても、障害種に応じた専門的教育や、特別な教育課程を実施するための教職員定数の規定がなく、教職員の大幅な削減につながるおそれがあります。
第2に、特別支援学校にセンター的機能を義務づけたにもかかわらず、その機能に対応する教職員定数の規定もまったく設けられておらず、センター的機能を果たそうとすれば、在籍児童生徒の指導にあたる教員数を削ることになり、校内の教育機能の低下が予想されます。
第3に、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び幼稚園の機能として、LD等の障害児に「障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育をおこなう」との規定が加えられましたが、障害児学級等には位置づけられず、通級指導教室や通常学級の条件整備についても改善が見られません。
このようなことから、「特別支援教育」への移行は、「教育の論理」ではなく「コストの論理」にもとづいて推進されていることは明らかです。政府が進めようとしている「行政改革」「教育改革」の矛先がまさに障害児教育に向けられています。
「権利としての障害児教育」を前進させることができるのか、それとも変質と後退を許すのか、障害児教育の未来を左右する正念場の時期を迎えています。
私たちは、父母と教職員の願いにもとづく共同の運動の中で、日本の障害児教育を前進させてきました。障害児教育の変質と後退に道を開き、未来に禍根を残すわけにはいきません。
今、父母や同僚と丁寧に話し合うことができれば、必ず理解が広がり大きな力となっていきます。このような時期にこそ、私たちに情勢と運動の方向をリードする役割が求められています。
子どもたちに犠牲を押しつける「教育改革」の大攻撃をはね返し、父母と教職員が力を合わせ、管理職をも含めたみんなで協力しながら進める学校づくりを取りもどす絶好のチャンスにするために、全国の障教部の仲間が全力で奮闘しようではありませんか。
憲法・教育基本法の理念にもとづく私たちの教育を全力で進めましょう。障害児教育の大切なよりどころとなる憲法・教育基本法の改悪と全力でたたかいましょう。
憲法・教育基本法を守り生かし、人間の生きる価値と尊厳輝く21世紀をみんなで創りましょう。
2006年4月23日
全日本教職員組合障害児教育部第17回総会
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