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全教のとりくみ
【ILO】2008/09/01
教員の地位に関する勧告(1966年9月21日~10月5日 特別政府間会議採択)3
前文 
   
1 定義 
 
2 範囲 
 
3 指導的諸原則 
  
4 教育目的と教育政策 
  
5 教職への準備  
 
6 教員の継続教育

7 雇用とキャリア 
 
教職への参加 
38 教員団体との協力により、採用に関する政策を適切な次元で明確に定め、かつ教員の義務と権利を定める規則を制定しなければならない。
 
39 教職への就職に関する試用期間は、新しい教職参加者への励ましとたよりになる手ほどきのための、そして教員自身の実際の教授能力を向上させることとならんで適切な専門的水準を確立し、保持するための機会として教員およびその使用者の両者によって認識されなければならない。通常の試用期間は、あらかじめ知らされるべきであり、それを満足に修了するための条件は、厳密に職業的能力に関連づけられなければならない。もしその教員が試用期間を満足に修了しえなかったときは、教員はその理由を知らされなければならず、かつこれに対して意見を述べる権利をもたなければならない。
 
昇進と昇格 
40 教員は、必要な資格を有することを条件として、教育の仕事の範囲内で、ある種の学校または、ある段階の学校から、他の種の学校または他の段階の学校に異動できなければならない。
 
41 教育事業の組織と構造は、個々の学校のそれをも含めて、個々の教員が付加的な責任を果たすことの自覚、および果たすための十分な機会を、これらの責任が教員の教授活動の質または規則性に不利にならないという条件のもとに、与えられなければならない。
 
42 学校が十分に大きければ、さまざまの教員が、各種の責任を果たすことから、生徒も利益を得、教員も機会を与えられるという利点に考慮が払われなければならない。
 
43 督学官および教育行政官、教育管理者あるいはその他、特別責任をもつ職など教育に責任をもつ職はできる限り広く経験豊かな教員に与えられなければならない。
 
44 昇格は、教員団体との協議により定められた、厳密に専門職上の基準に照らし、新しいポストに対する教員の資格の客観的な評価にもとづいて行なわなければならない。
 
身分保障 
45 教職における雇用の安定と身分保障は、教員の利益にとって不可欠であることはいうまでもなく、教育の利益のためにも不可欠なものであり、たとえ学校組織、または、学校内の組織に変更がある場合でも、あくまでも保護されるべきである。
 
46 教員は、その専門職としての身分またはキャリアに影響する専断的行為から十分に保護されなければならない。
 
専門職としての行為の違反に関する懲戒処分 
47 専門職としての行為違反の責を負うべき教員に適用される懲戒措置は明確に規定されなければならない。懲戒手続、およびすべての決定された措置は、授業活動の禁止が含まれているか、あるいは生徒の保護または福祉がそれを必要とする場合を除いて、その教員がそれを要求するときにのみ公表されなければならない。
 
48 懲戒を提案し、ないしは適用する資格を有する当局ないし機関は、明確に指定されなければならない。
 
49 教員団体は、懲戒問題を扱う機関の設置にあたって、協議にあずからなければならない。
 
50 すべての教員は、一切の懲戒手続の各段階で公平な保護をうけなければならない。とくに、
(a) 懲戒の提起およびその理由を文書により通知される権利
(b) 事案の証拠を十分に入手する権利
(c) 教員が弁護準備に十分な時間を与えられ、自らを弁護し、または自己の選択する代理人によって弁護をうける権利
(d) 決定及びその理由を書面により通知される権利
(e) 明確に指定された権限ある当局または機関に不服を申し立てる権利
 
51 懲戒からの保護、ならびに懲戒それ自体の効果は、その教員が、同僚の参加のもとで判定をうける場合、非常に高まる、ということを当局は認識しなければならない。
 
52 右の第47項から第51項の諸規定は、刑法のもとで処罰される行為に対して、国内法規に従って通常適用される手続にいかなる意味でも影響を及ぼすものではない。
 
健康診断 
53 教員は定期健康診断をうけることを要求されるべきであり、それは無料で行なわれなければならない。
 
家庭の責任をもつ女性教員 
54 結婚が女子教員の採用または雇用の継続の障害とみなされてはならず、また報酬、その他の労働条件に影響してはならない。
 
55 使用者は、妊娠および母性休暇の故をもって、雇用契約を解除することを禁止されなければならない。
 
56 家庭の責任をもつ教員の子どもの面倒を見るため、望ましい場合には、保育所、託児所等の特別の便宜が考慮されなければならない。
 
57 家庭の責任をもつ女子教員が居住地域で勤務できるようにし、また夫婦とも教員である者は、近接する学区あるいは同一学区および同一学校で勤務できるようにするための措置が講じられなければならない。
 
58 適切な条件のもとでは、定年前に離職した、家庭の責任をもつ女子教員は、再び教職に戻るように奨励されなければならない。
 
非常勤の勤務 
59 当局と学校は、必要な場合には、何らかの理由からフルタイムで勤務することのできない有資格教員によるパートタイムの勤務の価値を認識しなければならない。
 
60 正規にパートタイムで雇用される教員は、
(a) フルタイムで雇用される教員と比率的に同一報酬をうけ、同一の基本的雇用条件を享受すべきであり、
(b) 有給休暇、疾病休暇、母性休暇について、フルタイムで雇用される教員と同一の適格条件を前提として、同等の権利を与えられるべきであり、
(c) 使用者による年金制度の適用を含めて、十分かつ適切な社会保障の保護をうける権利を与えられるべきである。
 
 
8 教員の権利と責任 
 
職業上の責任 
61 教育職は専門職としての職務の遂行にあたって学問上の自由を享受すべきである。教員は生徒に最も適した教材および方法を判断するための格別の資格を認められたものであるから、承認された計画の枠内で、教育当局の援助をうけて教材の選択と採用、教科書の選択、教育方法の適用などについて不可欠な役割を与えられるべきである。
 
62 教員と教員団体は、新しい課程、新しい教科書、新しい教具の開発に参加しなければならない。
 
63 一切の視学、あるいは監督制度は、教員がその専門職としての任務を果たすのを励まし、援助するように計画されるものでなければならず、教員の自由、創造性、責任感をそこなうようなものであってはならない。
 
64
(1) 教員の仕事を直接評価することが必要な場合には、その評価は客観的でなければならず、また、その評価は当該教員に知らされなければならない。
(2) 教員は、不当と思われる評価がなされた場合に、それに対して不服を申し立てる権利をもたなければならない。
 
65 教員は、生徒の進歩を評価するのに役立つと思われる評価技術を自由に利用できなければならない。しかし、その場合、個々の生徒に対していかなる不公平も起こらないことが確保されなければならない。
 
66 当局は、各種の課程および多様な継続教育への個々の生徒の適合性に関する教員の勧告を、正当に重視しなければならない。
 
67 生徒の利益となるような、教員と父母の密接な協力を促進するために、あらゆる可能な努力が払われなければならないが、しかし、教員は、本来教員の専門職上の責任である問題について、父母による不公正または不当な干渉から保護されなければならない。
 
68
(1) 学校または教員に対して苦情のある父母は、まず第一に学校長および関係教員と話し合う機会が与えられなければならない。さらに苦情を上級機関に訴える場合はすべて文書で行なわれるべきであり、その文書の写しは当該教員に与えられなければならない。
(2) 苦情調査は、教員が自らを弁護する公正な機会が与えられ、かつ、調査過程は公開されてはならない。
 
69 教員は、生徒を事故から守るため最大の注意を払わねばならないが、教員の使用者は、校内または校外における学校活動の中で生じた生徒の傷害のさいに教員に損害賠償が課せられる危険から教員を守らねばならない。
 
教員の責任 
70 すべての教員は、専門職としての地位が教員自身に大きくかかっていることを認識し、そのすべての専門職活動の中で最高の水準を達成するよう努力しなければならない。
 
71 教員の職務遂行に関する専門職の基準は、教員団体の参加のもとで定められ維持されなければならない。
 
72 教員と教員団体は、生徒、教育事業および社会全般の利益のために当局と十分協力するよう努力しなければならない。
 
73 倫理綱領または行動綱領は教員団体によって確立されなければならない。なぜなら、この種の綱領はこの専門職の威信を確保し、また合意された原則に従った職責の遂行を確保するうえで大きく貢献するからである。
 
74 教員は、生徒および成人の利益のために課外活動に参加する用意がなければならない。
 
教員と教育事業全体との関係 
75 教員がその責任を果たすことができるようにするため、当局は教育政策、学校機構、および教育事業の新しい発展等の問題について教員団体と協議するための承認された手段を確立し、かつ、定期的にこれを運用しなければならない。
 
76 当局と教員は、教育事業の質の向上のために設けられた措置、教育研究、新しく改善された教育方法の発展と普及に教員がその団体を通じ、またその他の方法によって、参加することの重要性を認識しなければならない。
 
77 当局は、一つの学校またはより広い範囲にわたり、同一教科担任教員の協力を促進することを企図する研究会の設立とその活動を容易にすべきであり、この種の研究会の意見や提案に正当な考慮を払わなければならない。
 
78 教育事業の各方面に責任をもつ行政職員およびその他の職員は、教員と健全な関係を保つよう努力すべきであり、また、教員の側もこれら職員に対して同様でなければならない。
 
教員の権利 
79 教員の社会的および公的生活への参加は、教員の個人的発達、教育事業および社会全体の利益のために奨励されなければならない。
 
80 教員は市民が一般に享受する一切の市民的権利を行使する自由をもち、かつ、公職につく権利をもたなければならない。
 
81 公職につく要件として、教員が教育の職務をやめなければならないことになっている場合、教員は、先任権、年金のために教職にその籍を保持し、公職の任期終了後には、前職ないしは、これと同等の職に復帰することが可能でなければならない。
 
82 教員の給与と労働条件は、教員団体と教員の使用者の間の交渉過程を通じて決定されなければならない。
 
83 法定の、または任意の交渉機構を設置し、これにより教員が教員団体を通じてその公的または私的使用者と交渉を行なう権利が保障されなければならない。
 
84 雇用条件等から生じる教員と使用者の間の争議の解決にあたるため、適切な合同の機構が設置されなければならない。もしこの目的のために設けられた手段と手続が使い尽くされ、あるいは当事者間の交渉が行きづまった場合、教員団体は、他の団体がその正当な利益を保護するため普通もっているような他の手段をとる権利をもたなければならない。
 
 
9 効果的な授業と学習のための条件 
 
85 教員は価値のある専門家であるから、教員の仕事は、教員の時間と労力が浪費されないように組織され援助されなければならない。
 
学級規模 
86 学級規模は、教員が生徒一人ひとりに注意を払うことができるようなものでなければならない。時には矯正教育などを目的とする小グループまたは個人授業の措置を講じ、また時には視聴覚教具を使用する大グループ授業の措置を講じることもできる。
 
補助職員 
87 教員がその専門的職務に専念することができるように、学校には授業以外の業務を処理する補助職員を配置しなければならない。
 
教授用具 
88
(1) 当局は、教員と生徒に最新の教具を提供しなければならない。このような教具は教員を代用するものとしてではなく、教授の質を向上させ、より多くの生徒に教育の利益を施すための手段とみなさなければならない。
(2) 当局はこの種の教具の利用についての研究を助長しなければならず、また教員がこのような研究に積極的に参加するように奨励しなければならない。
 
労働時間 
89 教員が1日あたり、および1週あたり労働することを要求される時間は、教員団体と協議して定められなければならない。
 
90 授業時間を決定するにあたっては、教員の労働負担に関係するつぎのようなすべての要因を考慮に入れなければならない。
(a) 教員が1日あたり、1週あたりに教えることを要求される生徒数
(b) 授業の十分な立案と準備ならびに評価のために要する時間
(c) 各日に教えるようにわりあてられる異なる科目の数
(d) 研究、正課活動、課外活動、監督任務および生徒のカウンセリングなどへ参加するために要する時間
(e) 教員が生徒の進歩について父母に報告し、相談することのできる時間をとることが望ましいということ
 
91 教員は現職教育の課程に参加するために必要な時間を与えられなければならない。
 
92 課外活動への参加が教員の過重負担となってはならず、また教員の本務の達成を妨げるものであってはならない。
 
93 学級での授業に追加される特別な教育的責任を課せられる教員は、それに応じて通常の授業時間を短縮されなければならない。
 
年次有給休暇 
94 すべての教員は、給与全額支給の適正な年次休暇をもつ権利を享受しなければならない。
 
研修休暇 
95
(1) 教員は給与全額または一部支給の研修休暇をときどき与えられなければならない。
(2) 研修休暇の期間は、先任権および年金のための在職期間に通算されなければならない。
(3) 人口集中地帯からかけ離れ、公共当局によってそのように認められている地域に住む教員は、他の教員よりひんぱんに研修休暇を与えられなければならない。
 
 
特別休暇 
96 2国間および多国間文化交流の枠内で与えられる休暇期間は、勤務とみなされなければならない。
 
97 技術援助計画に従事する教員は、休暇を与えられなければならない。そして本国における彼らの先任権、昇任資格および年金権は保護されなければならない。さらに、臨時出費をつぐなう特別の措置を講じなければならない。
 
98 外国からの客員教員も、同様に本国から休暇を与えられなければならず、先任権および年金権は保護されなければならない。
 
99
(1) 教員は、教員団体の活動に参加できるように給与全額支給の休暇を随時与えられなければならない。
(2) 教員は、教員団体の役職につく権利を有するべきであり、この場合、公職につく教員と同等の諸権利をもたなければならない。
 
100 教員は、雇用に先立って行なわれた取り決めにしたがって、正当な個人的理由による、給与全額支給の休暇を与えられなければならない。
 
病気休暇と出産休暇 
101
(1) 教員は有給の病気休暇の権利を与えられなければならない。
(2) 給与の全額または一部を支払われる期間を決定するにあたっては、教員を長期間にわたって生徒から隔離することが必要な場合があることを考慮しなければならない。
 
102 国際労働機関によって定められた母性保護の分野における諸基準、とくに1919年の母性保護条約、1952年の母性保護条約(改定)は、本勧告の第126項の諸基準と同じく、これを実施しなければならない。
 
103 子どもをもつ女子教員は、失職することなく、かつ、雇用から生ずるすべての権利を完全に保護されて、出産後一年まで追加の無給休暇を、要求によって取得することができるような措置により、教職にとどまることを奨励されなければならない。

 
教員の交流 
104 当局は教育活動にとっても、教員自身にとっても、外国との専門的、文化的交流および教員の外国旅行が大きな価値をもっていることを認識しなければならない。また当局は、このような機会を拡げるよう努力し、かつ、個々の教員が外国で得た経験を考慮しなければならない。
 
105 このような交流の希望者の募集は、いかなる差別もなしに行なわれなければならず、また、関係者はいずれか特定の政治的見解を代表するものとみなされるべきではない。
 
106 外国で研究し、教えるために旅行する教員は、そうするための十分な便宜と、その職と地位に対する適切な保障を与えられなければならない。
 
107 教員は、外国で得た教育上の経験を、教員の同僚とわかち合うことを奨励されなければならない。
 
校舎 
108 校舎は安全で全体のデザインが魅力的であり、また配置において機能的でなければならない。校舎は効果的な教授、課外活動に役立ち、またとくに農村地域においては、地域社会のセンターとして役立つものでなければならない。校舎は、定められた衛生基準にしたがって、また耐久性、適応性および容易かつ経済的な維持という観点から建設されなければならない。
 
109 当局は、生徒と教員の健康と安全を、いかなる点でもおびやかすことのないように、学校施設、校舎が適正に維持されることを保障しなければならない。
 
110 新しい学校を計画するときには、教員代表と協議しなければならない。既存の学校に施設を新築するかあるいは増築する場合は当該学校の教職員と協議しなければならない。
 
農村または僻地に勤務する教員のための特別措置 
111
(1) 人口集中地帯からかけ離れ、公共当局によってそのように認められている地域に勤務する教員とその家族に対しては、無料または家賃補助のある相応な住宅が提供されなければならない。
(2) 教員が、その通常の教育の仕事のほかに地域社会活動を刺激、促進することを期待されている国々では、その開発計画に、教員のための適当な宿泊設備の用意が含まれなければならない。
 
112
(1) 僻地の学校への任命あるいは転勤にあたって、教員には自身とその家族の移転および旅行の費用が支払われなければならない。
(2) このような地域に住む教員には、必要な場合、彼らの専門職としての水準の維持を可能にさせるための特別の旅行の便宜を与えなければならない。
(3) 僻地に転勤された教員は、誘引策として、休暇で年に一度帰郷する際の旅費を支払われるべきである。
 
113 教員が、特殊の困難にさらされる場合は、つねに特別困難手当の支給によって教員に補償すべきであり、このような手当は、年金計算の基礎となる収入に含まれなければならない。
 
 
10 教員の給与  
 
11 社会保障  
 
12 教員の不足
 
13 最終規定

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