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全教のとりくみ
【ILO】2008/09/01
教員の地位に関する勧告(1966年9月21日~10月5日 特別政府間会議採択)4
前文 
   
1 定義 
 
2 範囲 
 
3 指導的諸原則 
  
4 教育目的と教育政策 
  
5 教職への準備  
 
6 教員の継続教育  
 
7 雇用とキャリア  
 
8 教員の権利と責任  
 
9 効果的な授業と学習のための条件

10 教員の給与 
 
114 教員の地位に影響する様々な要因のなかでも、給与はとくに重要視しなければならない。なぜならば、今日の世界的状況の中では教員に与えられる信望または尊敬、彼らの機能の重要性についての評価の程度等の諸要因は、他の対応する専門職の場合と同様、主として教員のおかれている経済的状態にかかっているからである。
 
115 教員の給与は
(a) 教員が教職についたときから彼らに課されるあらゆる種類の責任を反映しなければならないと同時に、教育機能の社会に対する重要性、したがって教員の重要性を反映しなければならない。
(b)類似のあるいは同等の資格を要求される他の職業に支払われる給与とくらべて有利なものでなければならない。
(c) 彼ら自身と家族のために適正な生活水準を確保するとともに、研修の積み重ねまたは文化活動を続け、もって専門職としての資質を向上するに足るものでなければならない。
(d) ある種のポストは、より高い資質と経験を必要とし、より大きな責任をともなうという事実を考慮しなければならない。
 
116 教員は、教員団体との合意によって定められた給与表にもとづいて給与を支払われなければならない。いかなる場合にも、有資格の教員には、その試用期間中あるいは臨時採用中に、正式に雇用された教員を対象として規定されたものより低い給与表によって給与を支払ってはならない。
 
117 給与構造は、異なる教員集団の間のまさつを起こす原因となる不公平や変則性を生じないように計画されねばならない。
 
118 最高授業時数が定められている場合、正規の時間数が通常の最高限度を超える教員は、承認された給与表にもとづいて追加の報酬をうけなければならない。
 
119 給与差は、資格水準、経験年数、責任度などの客観的な基準にもとづいたものであり、最低給と最高給の関係は、合理的なものでなければならない。
 
120 いかなる学位ももたない職業科あるいは技術科の教員を基本給与表に格付けする場合には、その実際的訓練と経験の価値が考慮されなければならない。
 
121 教員の給与は1年を基準として算出されなければならない。
 
122
(1) 定期的な、なるべくならぱ年1回の給与増加による同一等級内の昇給を規定しなければならない。
(2) 基本的給与表の最低額から最高額に達する期間は、10年ないし15年をこえてはならない。
(3) 試用あるいは臨時採用期間中の勤務に対しても、昇給を認めなければならない。
 
123
(1) 教員の給与表は、生活費の値上り、国内における生活水準の向上をみちびく生産性の増加、賃金または給与水準の全般的上昇動向などの要因を考慮に入れて定期的に再検討されなければならない。
(2) 生活費指数にしたがって、給与を自動的に調整する制度を採用している国では、どの指数をとるかは、教員団体の参加のもとに決定しなければならない。そして、支給される生活手当は、すべて年金計算の基礎となる収入に含まれるものとみなされなければならない。
 
124 給与決定を目的としたいかなる勤務評定制度も、関係教員団体との事前協議およびその承認なしに採用し、あるいは適用されてはならない。
 
 
11 社会保障 
 
一般的規定 
125 すべての教員は、勤務する学校の種類に関係なく、同一の、または類似の社会保障を享受することができなければならない。保障は、教員として正式に採用されている者に対する養成期間および試用期間にも及ぼされなければならない。
 
126
(1) 教員は、国際労働機関の1952年の社会保障(最低基準)条約に含まれるすべての事故に関する社会保障措置、すなわち、医療、病気給付、失業給付、老齢給付、業務傷害給付、家族給付、出産給付、廃疾給付および遺族給付によって保護されなければならない。
(2) 教員のための社会保障の諸基準は、少なくとも国際労働機関関係文書とくに1952年の社会保障(最低基準)条約に定められた基準と同程度に有利なものでなければならない。
(3) 教員のための社会保障給付は、権利として与えられなければならない。
 
127 教員の社会保障による保護は、第128項から第140項の諸規定に示されるような教員の特殊な雇用条件を考慮しなければならない。
 
医療 
128 医療施設が不十分な地域では、教員は適切な医療をうけるために必要な旅費を支給されなければならない。
 
病気給付 
129
(1) 病気給付は、収入の中絶をともなうすべての就業不能期間を通じて与えられなければならない。
(2) それは収入中絶のつど、その第1日目から支払われなければならない。
(3) 病気給付の継続期間が一定期間に限られている国では、教員を生徒から隔離しておくことが必要な場合における延長を規定しなければならない。
 
業務障害給付 
130 教員は、学校における授業中のみならず、学校の施設あるいは敷地をはなれて学校の活動に従事しているときにうけた傷害の結果に対しても、保護されなければならない。
 
131 子どもの間に流行している一定の伝染病は、生徒との接触のために、これらの病気にさらされる教員が感染したときには、職業病と見なされなければならない。
 
老齢給付 
132 教員が国内のいかなる教育当局から獲得した年金資格も、同一国内の他のいかなる当局の雇用の下に転勤しても通算されなければならない。
 
133 教員不足が真に認められた場合、年金受給資格を得た後も勤務を続ける教員は、国内法令を考慮して、年金計算において、その後の追加勤務年数を加算され、または適当な機関を通じて追加年金を得ることができなければならない。
 
134 老齢給付は、教員が適切な生活水準を維持し続けられるように最終収入に相応したものでなければならない。
 
廃疾給付 
135 廃疾給付は、身体的または精神的障害のために教職を中止することを余儀なくされた教員に支払われなければならない。病気給付の延長その他の手段によっても償われないような後遺障害の場合には、年金の支払が規定されなければならない。
 
136 教員の障害が部分的なもので、パートタイムで教えられるときは、部分的廃疾給付が支払われなければならない。
 
137
(1) 廃疾給付は、その教員が適切な生活水準を維持し続けられるように、最終収入に相応したものでなければならない。
(2) 可能なかぎり、障害のある教員を、以前の活動の再開のために準備させることを目的とする機能回復のための治療活動と同時に、障害のある教員の健康を回復すること、あるいはそれが不可能ならぱいくらかでも向上させることを目的とする医療およびそれと関連した諸給付が規定されなければならない。
 
遺族給付 
138 遺族給付資格付与の条件とその給付の額は、遺族が適正な生活水準を維持し、残された子どもの福祉と教育を確保することを可能にするものでなければならない。
 
教員に社会保障を与えるための手段 
139
(1) 教員のための社会保障の保護は、できるだけ公共部門の、あるいはそれが適当な場合には民間部門の被雇用者に適用される一般的制度を通して確保されなければならない。
(2) 補償すべき1つまたは2以上の事故のための一般的制度が存在していない場合には、法令による、またはよらない特別制度を確立しなければならない。
(3) 一般的制度のもとにおける給付水準がこの勧告に規定されたものより低いときには、補足的制度によって勧告された水準まで引き上げなければならない。
 
140 基金の投資を含めて、これらの特別制度および補助制度の運営に教員団体の代表を関与させる可能性に対して考慮を払わなければならない。
 
 
12 教員の不足 
 
141
(1) すべての教員の緊急補充問題は、あくまで臨時の措置としてのみ考えられなければならず、すでに確立した、あるいは確立されるべき専門職としての基準をいかなる形にせよ引き下げ、または危くすることがなく、生徒に対する教育上の損失を最小限にとどめる方策によって処理することを指導原則としなければならない。
(2) 過大学級、教員の授業担当時間の不当な延長など、教員の不足に対処することを目的とした臨機の処置は、教育の目的目標と両立しがたいものであり、生徒たちにとっても有害であることを認識して、権限ある当局は、緊急にこれらの便宜的処置を不必要とし、廃止するための手段を講じなければならない。
 
142 教員を供給する上で短期の集中的な応急教員養成課程を必要とする発展途上の国々では、教育事業を指導し、指示する能力のある専門的訓練を受けた有能な教員群を生み出すために十分に専門的で、包括的な課程を準備しなければならない。
 
143
(1) 応急の短期課程で訓練をうけるために入学を許可される学生は、彼らが引き続いて全課程の必要課目を修得することができるように、通常の専門課程あるいはそれよりも高度の課程への入学に適用される基準に照らして選抜されなければならない。
(2) このような学生が勤務しつつその資格を完全なものにすることができるように、給与全額支給の特別研修休暇を含む措置と特別の便宜が与えられなければならない。
 
144
(1) できる限り、無資格者は、専門職としての資格をもつ教員の綿密な監督と指導のもとに勤務させなければならない。
(2) 継続雇用の一条件として、これらの者には、その資格を得ること、あるいは十分なものにすることが要求されなければならない。
 
145 教員の社会的・経済的地位、生活条件および労働条件、雇用条件ならびにキャリアの見通しを改善することが、有能かつ経験をつんだ教員が不足しているという事態を克服することであり、また、完全な資格をもつ人々を十分な数だけ教職にひきつけ、ひきとめる最良の手段であることを当局は、認識しなければならない。
 
 
13 最終規定 
 
146 教員がいくつかの点でこの勧告に規定されているより有利な地位を享受しているところでは、本勧告の諸規定を、すでに与えられている地位を引き下げるように活用してはならない。 
 
 
(三省堂版『解説教育六法』より)

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