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全教のとりくみ
【集会】2008/11/29
父母・地域との共同ひろげようと11・29地域教育運動交流集会を開催!【講演】①/3
※ 本稿は全教Web管理者がまとめたものです。


□■□ 子どもをはぐくむ地域づくりを!
 

山下雅彦東海大学(九州キャンパス)教授



 みなさんこんにちは。ただいまご紹介いただきました。熊本から参りました東海大学九州キャンパスの山下雅彦と申します。
 さて、今日はとても大事なテーマでの集会をたいへん楽しみにして参りました。私自身の報告より、その後の討論をお聞きして、参加することの方が私は楽しみかもしれません。
 
 お手元のレジュメにあるように「いのち」「子ども」「足元から」という3つのキーワードで、3本の柱を設定しました。
 最近ここ1、2年は、教育基本法改悪、あるいは憲法が危ないという状況の中で、私自身は1番の「いのち」について、かなり力を入れて、お話してきているし、かなり深まってもきているわけですが、今日の集会テーマを考えますと要点のみ提起させていただき、2番目と3番面を中心にお話をさせていただきたいと思います。
 
 
1.いのちのつながり――平和あっての子育て・教育 
 
 子どもの人権、権利という点からも、足元から大事なものはという点でも、いのち、いのちの尊厳、子どものいのち、これが何よりも大事であることは言うまでもありません。そのいのちがいまとても脅かされている、いろいろな形で傷つけられ、奪われている。
 このことを戦争とのつながりで考えないわけにはいかない。憲法9条やあるいは25条の生存権、そして教育基本法の――平和と人権と民主主義があっての教育、あるいは平和と人権と民主主義のためにこそ教育はあるという、この大きな観点から考えますと、これ抜きに教育や子育て、地域を論じられないと思っているわけです。

 
(1)熊本発「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」が問いかけるもの 
 
 2年前から、注目されている「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」問題について述べます。どういうわけか計画段階から私にテレビや新聞、ラジオの取材がことあるごとに来ます。ちょっと難しい問題ですから、悩みながらその都度最善をつくしてお答えをするということを続けています。一昨日も『日経新聞』から取材を受けました。九州版でいのちをテーマに連載するということです。
 カトリック系のある民間の病院が、ヨーロッパとりわけドイツなどの先例にならって、〝捨てられる〟それから〝いのちを奪われる〟ような子どものいのちを救うということを第一義にですね、匿名で子どもを預かる――いまの法制度からは想定外という、こういうとりくみと言いますか、預け入れをしたいということで、大きな反響があったわけです。
 昨年の5月に運用が開始され、今年の3月までに17件の子どもが預け入れられたということが、その後の直接担当の市の発表で明らかになっています。しばらくは、〝あった〟とも、〝なかった〟とも、話はありませんでした。
 
 なかなか状況は闇の中、ブラックボックスでした――そこに特性があるわけです。今年の4月8日になって、市や県、病院が一体となって、子どもの福祉や医療、法律など7人の専門家による中期的な検証会議を立ち上げて、検討されてきた中間的なとりまとめが発表されました。まだまだグレーやブラックのゾーンがあるんですが――その後の児童相談所がフォローしたデータや、事実もだいぶとりあげられていますので、かなりのことが分かってきました。
 当初、私は新聞などに聞かれると「赤ちゃんのいのちは救われるとしても、出自を知る権利(どの親から生まれたか?どこで?いつ?)が消されるということが、子どもの人権、権利上――子どもの権利条約の『最善の利益』という子どもの権利からして、大きなクエスチョンマークだ」ということを言いました。しかし、どういう事情があったかということは私はこの時、分かりませんでしたので〝断固反対〟とも言えない、かといって〝諸手をあげて賛成〟とも言えない、という見方を示していたわけです。
 今年の中間まとめを見ますと、例えば17件の中には、熊本県内の子はいないわけです――足元過ぎてはばかられるということでしょうか。そして、30~40代の母親が6割、以外にも10代が1割なんですね。さらに、母親のうちで既婚が6割。そして、「預け入れた子どもの前に兄弟が何人かいる」とか、「児童相談所に相談した形跡がある」とか、あるいは「上の子たちが乳児院に預けられている」とか、こういうことが判明してきたわけですね。
 
 私に言わせますと、「こうのとり」に預けなくても、救われたはずの子どもたち、あるいは親が相当いるのではないか、いやいるのだろうと分かってくるわけです。
 なんとなく心情的に、情緒的に〝いのちが救えれば〟とか、そこばかりズームアップして報道も加熱していったわけです。私はむしろ、ズームアウトして見える裾野の貧困とか格差とかですね。「出産や育児がたいへんだ」――出産費用の問題もありますよね、東京都はひときわ高く、30~50万円と言いますね。後でかえって来る制度だとしても、一時的に親が払うこともできない。こういう様々な、いま子どもの問題のみならず、労働者の生活の経済的な貧困問題がある。
 
 さらにそれだけではありません。
 子どもの権利や人権に対する認識の広がりがまだまだということもあります。子どもが生まれて〝戸籍が汚れる〟という、そういう観念が残っているということも報告書に書かれていました。そして〝匿名〟でということは、親の都合や事情によるものですから、子どもの立場からすれば、100%、120%望むものではないだろうと思う。「いのちが救われるから」と言われますが、しかし別の形で救わなくてはいけない。これが近代社会のモラルであり制度なんだ、と私はいま考えています。
 もちろん、細かく状況を見た上で、どういう子どもの人権、権利の認識の問題があるのか、こういうことをこれから詰めていく必要があります。けれども、やはり広い意味では〝遺棄〟〝子捨て〟にあたると言わざるを得ません。どのような事情や都合があるにせよ、〝匿名〟ではなく、きちんと親の責任が果たせるように、また権利が果たせるようにしていく、このことを子どもの最善の利益に立って、子どもの権利条約の一つの具体的な、切実な実践として、考えていかなければならないと現在の到達点として、私は考えているところです。
 
 言葉足らずですが――特別、特殊化するのではなくズームアウトして、そこに見える世界をしっかりとらえることが、この不思議なというか、得意なケースの検証にもかかせない――と考えています。

 
(2)秋葉原事件――何が人間をこわすのか、育てるのか 
 
 それから秋葉原事件についてです。まだまだ大きな不安と衝撃が続いていますし、最近起こった厚労省の官僚殺傷事件とも何か共通するものを感じています。秋葉原事件について、私自身は〝人間が壊されている〟あるいは逆に〝育てるものはなんなのか〟ということを考え続けているところです。
 私はいくつかのキーワードをつかみ取りました。1つは生い立ちと教育――ここは競争と孤立を深める、あるいは良い子作りに邁進してくる、そういう生い立ちと教育の困難。2つ目は、いま言われている過酷で不安な底辺労働が大きなきっかけになる。それが要因としてあるということ。最近のニュースでも金融不況のあおりを受けて、いろいろな企業が派遣切りと言われる非正規労働者のくびきりをすでに発表しています。今年度末までに3万人、恐らくもっと増えるだろうと言われている。こんな現実がつきつけられています。さらに高校生や専門学校生、大学生の内定取消し――たしか331人(11月28日付)と昨日報道されていました。これからさらに増える懸念があります。
 
 本当に信じられないような〝先に希望が持てない〟――そうした若者を追い詰める、子どもの進路にかかわる大きな国家的な、国民的な課題がある。これが解かれない限り、ただ事件をなくすというだけではすまない、そういう問題に直面していると思います。
 これも時間がありませんので、これだけにとどめたいと思います。

 
(3)「地球人」チャーリーとイラク帰還米兵アッシュから学んだこと 
 
 それから憲法9条やいのちを戦争や平和の問題とつなげながら、ということを冒頭、お話しました。私は教育基本法改悪阻止のたたかいを熊本からすすめる中で、さまざまな個性的で多様なとりくみに学び、つないでいきながらということを、心がけることもなくやってきたように思います。
 その一つが、2年前の11月でした。チャーリー(チャールズ・ワード)というイギリス生まれ、スペイン育ちの当時27歳の青年がいます。長野県松本に住んでいて「自転車で一人全国を行脚しながら、〝憲法9条を活かそう〟〝9条をなくしてはいけない〟というキャンペーンを一人で始める」ということを新聞で知りました。すぐに彼と連絡をとり、会いに行きました――私はすぐに会いに行きます。研究室にいないので有名です。自称『足軽研究者』と行っています。〝フットワークが良い〟と理解してください。(笑)
 
 チャーリーは折り紙を折ります。折り鶴ではなく鳩。〝9ちゃん〟という名前をつけて、「みなさん〝9ちゃん〟を知っていますか」ということをやっていました(彼は対話の中で日本語を習得して、日に日に上手くなっています)。
 話を聞き一緒に行動する中で、彼を私の家に2晩泊めて――私はすぐ泊める、泊まる方です。フレンドリー&オープンです。これは平和にも教育にもつながると思っています――話をしながら彼は本物だと思いました。
 そこで、「君のやっていることは大事だから本を作れ」と言いました。彼は「分かった」と行って鹿児島方面へ風をきって行きました。それから1年後、『チャーリーです 地球人です』(本の泉社)という不思議なタイトルの本を出版しました。
 彼は写真が得意ですから、日本の自然や祭り、働く人々の姿、あるいは憲法9条の〝9ちゃん〟折り紙を持ってのいろいろな交流の様子など140点くらいの写真を載せています。写真集としてもおもしろいし、旅行記としてもおもしろい、非常にユニークな本です。エコにもたいへん気を使っているので、カバーも付けない、折り紙サイズの本です。素敵な本が20代の女性の編集者と翻訳者の力を借りてできた、20代の力でできた本です。ぜひみなさんお読み下さい。これを読まないと9条、平和を語れない。
 
 彼に学ぶことはたくさんあるのですが、先月、熊本の子育て九条の会に呼びまして、90分近く日本語でスピーチしてもらいました。
 彼は非常に努力します。英語で書いた物を友人に日本語に翻訳してもらい、自分のものにして語るというたいへんな努力の中で、日本の人たちに憲法9条、平和の問題を彼なりに、自分らしい方法で訴え、広げようとしているわけです。
 
「地球人」チャーリーから学んだ3つの『C』 
 
 彼から学んだ3つの「C」があります。
 1つは、コミュニケーションの「C」。「みなさん憲法9条を知ってますか?」――「知らない」とか「改正反対」とか含めて、対話をするということです。来る日も、来る日も、集会やイベント、署名だけではありません。日々いろいろなところで対話をする。
 幕張メッセで開かれた『9条世界会議』に彼と参加したんですが、会場へと向う電車の中で、親子連れに近寄って行って、目の前で折り紙を折り始めるわけです。「なんでしょ?〝9ちゃん〟だよ」って。これはもう天晴れとしか言いようがない。したたかさというか、しなやかさに、私はすごく刺激を受けています。コミュニケーション=対話を日常的に大事にする。
 
 2つ目は、コラボレーションの「C」。最近よく、音楽関係で聞きます。協力、共同――今日のテーマでもあります。
 できることを一緒にやろうという協力、共同をすごく大事にしている。みんなが個性を活かし、特技を活かし、一緒に力を合わせるということも忘れない。
 
 3つ目の「C」はコンピューター。彼はコンピューターが非常に得意で、いろいろ様々な――環境問題もそうだし、いろんなリンクをつなげていて、4コママンガも書き始めました。エコのマンガの主人公は、ビニール袋の〝フクロちゃん〟。
 それから、動画――動く絵を世界に発信する。身近な課題から、平和、地球環境の問題まで発信しておしゃべりする。あらゆる手段をネットは使える。
 3つの「C」を日々実践し、自らの思想と行動を更新していく、ということをやっていくわけです。その行動力、そして生きている思想と言いましょうか。〝やりたいことをやろう〟〝一人からでも世界は変えられる〟これ大事ですよね。集団や組織も大事です。ネットワークも大事だと思います。彼も思っています。だけど個人がなんとなく後に引いていたり、あんまり自分だけではできないと思っていたらどうなのか、もっともっと個性を発揮しながら、私はこれができる、私はこんなことを考えたよ、ということを出し合えるようなとりくみが、平和を支え、憲法9条を守るんだ、そういうふうに彼は言うわけなんです。
 
 もっと〝若い人をとりくむべきだ〟〝活かすべきだ〟というのも彼の一貫した強い主張です。これは、みなさんも日頃お感じだと思います。先日もこんなことを言っていました。「僕は若者がなんで九条の会になかなか参加できないか、したくないのか、理解できます。おもしろくて刺激を受けるような『九条の会』をあまりみたことがありません」と。「若者がもっとおもしろくやりたいなと思えるようにする工夫がいる」「ある県のある九条の会は、名前からして難しすぎる。とっつきにくい。もっとやさしい名前に変えましょう」「〝○○市○○九条を守る会〟に呼ばれてスピーチしてきました。看板のすべてが漢字でした。長すぎて、途中で落ちてしまいました」とジョークを交えて言っていました。「とっつきやすく、親しみやすいものにする必要がある」と。
 
 さらに、「若者を責任ある部署につけるべきだ」とも言っています。そしてある体験について述べました。「若者の意見を聞くためのイベントに参加しました。そこで20代の若者が6人話しました。若い聴衆はあまりいませんでした。そのイベントはそれでも活発で楽しく、ポジティブだった。でも最後にその会の年長の会長さんが閉めのスピーチをしました。彼は何と40分も話し続けました。それが全体の雰囲気を壊してしまいました」――目に浮かびますね。ありそうな話じゃないですか。
 「一般的に若者はスピーチを聞くよりも、自分の意見を述べることに意義を見出します。若者はそんなチャンスが必要です。しながら学びます」――私の友人のチャーリーは、結構辛辣な、しかし一理あると言うか、大事な指摘をしているわけです。
 
〝暴力で平和は築けない〟こと伝えたイラク帰還米兵のアッシュ 
 
 それからもう一人。みなさんもご存知かもしれません。
 イラク帰還米兵のアッシュ・ウィールソンさんという26歳の若者が、これもまた全国を行脚し、彼自身の過酷な体験――なぜ自分がイラクに行かなければならなかったのか――ご存知かもしれません。アメリカでは授業料を払う奨学金をもらうために軍隊に行かなければならない。
 アッシュさんは、ウィスコンシン州の州兵にすぎず、まさか自分がイラクまでいくとは思っていなかったんですが、一方的に組み込まれていってしまった。
 もちろん半分は、〝正義の戦争〟をどこか信じている部分もあったようです。ところが聞くと見るとでは大違いで、たいへんな戦争の現状を知るわけです。
 ヤギと女の子が軍の装甲車に轢かれて死んだ、その後で上官がアッシュたちを連れて交渉に行った。その結果は、ヤギには200ドルの保証金が出たが、女の子には100ドルという信じがたい現実。それから――日本でも戦後直後に〝ギヴ・ミー・チョコレート〟とあったように、子どもたちが群がってくるのだけれど、〝爆弾を持っているかもしれない〟と絶えず子どもにも銃を向けるように命令されていた。このことも「つらかった」と話しながら、いかに間違った戦争であるかということを広げるために、アメリカでも反戦兵士の会の一員として、支部長として活動しています。
 
 日本に来て1日2ステージの講演をしていたのですが、時々ストライキしていました。それはそうでしょう、つらい体験をフラッシュバックするわけですから。それを乗り越え、8月の末から9月13日まで、全日程を終えてアメリカに帰りました。私の家に泊まった時も、タバコをしょっちゅう吸っていました。夜も眠れないと言っていました。それぐらい神経に、ストレスがかかっていることが分かりました。
 結局、〝暴力では平和は築けない〟――こういうことを彼は説得力のあるメッセージで伝えてくれています。
 
〝イラクのこれからに沖縄は希望を与えてくれた〟と言う元イラク兵 
 
 そこには書いてありませんが、『9条世界会議』にも来ていらした元イラク兵のカシームさんという方が沖縄に行ってお話をされたそうです。その中で、「沖縄の現実に励まされた」「希望を見た」――「イラクのこれからに沖縄は希望を与えてくれた。日本に来るまでは、沖縄は米海兵隊の軍事基地というイメージだった」――イラクに来たアメリカ海兵隊は、ほとんど沖縄から来ているわけです。イラク人に対して、こう自己紹介をするそうです――「僕の名前は○○です。沖縄から来た」とこういうわけですから、多くのイラク人は沖縄をアメリカの一つの州だとか、海兵隊の基地の名前だと認識している人がいるということです。
 沖縄の豊かな自然、基地を抱えながら、戦争の重い歴史を乗り越えて生きている人たちを見て、とても希望を見出した。「今のイラクには希望を見ることはできないが、沖縄に来たことによって、イラクの未来が想像できるような気がしてきました。イラクの未来は沖縄から見えました。非暴力の精神、平和の心、平和を信じることをイラクの人たちに知らせていきたい」と彼は感じたらしい。
 
 先にも述べましたが、平和というものを、国を越えて、民族を越えてつながっていくことが、戦争をしたがる勢力を包囲して戦争をなくしていく力になる。この歩みを日々続けていきたいものです。私はこうした『地球人』たちと交流しながら、前にすすんでいこうとしているところです。

 
(4)おじいちゃんになれなかった若者『山下清馬』(特攻死21歳) 
 
 特攻隊にまつわる史実、様々な隠れていた事実があります。最近ではドキュメンタリーなどもありますが、先だっては鹿児島の知覧基地から飛び立った若者を支えていた『なでしこ隊』という女学校の生徒たちを描いたドラマがありました。ものすごく若い人たちから反響が大きかったようです。10代、20代が多かったようです。
こうした反響を感じながら、授業でも特攻隊のことをとりあげていました。
 そうしたら昨年の1月3日に親戚のおじいちゃんから聞かされたんですが、21歳の若さで大隈半島の鹿屋(かのや)基地から飛び立ってなくなった人が親戚にいることを初めて知りました。『山下清馬』という名前でした。本当にびっくりしました。「なんで言ってくれなかったんだ、父や親戚は!」とそんな気持ちが込み上げました。
 
 教えてくれた84歳のおじいちゃんもまた、特攻隊の一つの形ですが、和歌山の沖、海岸線で訓練をしていました。それは『伏龍(ふくりゅう)』という棒の先に爆薬を括り付けて、沖合いの敵艦船めがけて、潜水具を着用して突っ込むという特攻です。『伏龍』のことは、岩波新書などで知っていたのですが、まさか身内にそんな人がいるとは…。まして特攻死している人がいるとは、この歳になるまで知らなかったわけです。
私はそれ以来、このことがずっと重く心に引っかかっていて、何とか彼の遺影や遺品がないか、一生懸命探そうとしています。鹿屋の資料館に電話で聞いたのですが、「名前がない」ということです。土浦の訓練基地にいたとも聞いていますので、当たってみようかとも考えています。
 
 このように教育基本法、憲法9条が私自身をも串刺しにしている、〝死者は語らない〟〝死人に口なし”と言いますけれど、そんなことはないと思う。生きているものが明らかにする責任があると思っています。
 今、『清馬』青年はおじいちゃんになれなかった――平和であってこそ長生きできる――生きていれば84歳になるわけです。彼の思いというものを何とか自分がつかむ責任がある、義務があると思い続けているところです。
 みなさん自身もそうではないでしょうか?みなさん方が教えていらっしゃる子どもたちにも、きっと戦争のかかわりというものがどこかにあるはずなんですね。それを抜きにして、一般論として平和や戦争を語るということはできないと思うわけです。
 そのことをみなさんに問題提起しておきたいと思います。
 
 
2.子どもの中の力と希望 
 
(1)ストレス社会と子どもたち 
(2)子どもの人権をめぐる身近な問題から 
(3)「運命」を超える子どもの可能性 
(4)フィンランドの子どもたちの「学力」とモラル――問われる社会のあり方、大人の生き方 
(5)子どもの声を聴く――子どもの権利条約の新しい子ども観


3.足元から(やさしさ)をはぐくむ 
 
(1)家族の問い直しと新しい<縁> 
(2)<地域>が支える 
(3)〝吉野流子育て〟の極意 
(4)気にかけ合う関係を広げる 
(5)不安と孤独の子育て(教育)から、安心と共同の子育て(教育)へ

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