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全教のとりくみ
【交渉】2014/08/29
全教「2015年度文科省概算要求」について交渉
 全教は8月26日、「2015年度政府予算にかかわる文部省概算要求」についての交渉を行いました。
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 8月26日(火)に、全教の文部科学省に対する「2015年度政府予算にかかわる文科省概算要求」についての交渉が行われました。全教からは北村佳久委員長以下9人の役員が参加し、文科省からは池田貴城初中局財務課長、山本悟財務課高校修学支援室専門官、斉藤健一企画課調査係長が出席しました。

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 交渉の冒頭、全教北村委員長があいさつの中で、長時間勤務などによる多忙化の中で子どもと触れ合う時間が削られ、テストの点数によって教職員も子どもも競わされている現状を、文科省が教職員を増やし、現場の教職員と子どもの声に耳を傾けた施策を行っていくことで解決していくことを要望しました。また人事院による「給与制度の総合的見直し」勧告についても、教職員のモチベーションを高める観点から批判をし、春闘交渉の際に財務課長が明言した「教職員の後押し」になる給与制度、教職員定数改善等を行うよう要望しました。
 この後、以下の全教の重点要求に対して文科省としての回答が財務課長から行われました。
① 義務・高校の標準法を改正し、国の責任で35人学級を前進させること。教員の担当授業時数の上限を設定し、授業準備、授業整理の時間を確保することをめざし、小学校20時間、中学校18時間、高校15時間を目標に計画的に改善すること。
② 国際人権A規約第13条2項(b)・(c)条項の留保撤回に反する「高校無償化」への所得制限導入を中止し、当面、高等学校等就学支援金の申請に伴う教職員の多忙化を解消するため、事務職員の定数増を図ること。個人情報の保護を徹底し、申請手続きを簡略化するとともに、申請漏れのないように配慮すること。
③ 恒常化している教職員の長時間過密労働を是正し、子どもと向き合う時間を確保する教職員定数の抜本的改正を基本に、具体的な措置を講じること。
④ 「メリハリある教員給与」の名のもとに、給料の調整額の引き下げや成果主義賃金の拡大、管理職手当の格差拡大などを行わないこと。
⑤ 「雇用と年金の確実な接続」を図るため、政府・文科省の責任において、希望者全員を再任用するために標準法の枠外で定数を確保するなど、各都道府県・政令市の実情をふまえた必要な予算措置を行うこと。

 ① については、「義務標準法の改正を10か年計画に盛り込んだ。一律に35人学級をすすめるのではなく、教員に対する生徒の比率を下げていくことを目標とする。事務職、養護教員、スクールソーシャルワーカーなど専門スタッフを増やす」と答えました。
 ②については、「厳しい予算の中で低所得世帯に重点的に対応でき、規約の主旨が生かされていると考える。TALIS調査などを把握して事務職員を重点的に増員することとした。申請漏れ防止のため、7月に保護者、生徒向けのリーフレットを作成した」と回答しました。
 ③については、「定数改善は10か年を見通して着実に行いたい。限られた予算の中の改善なのですべて実現することは難しいが、余裕をもって授業に専念できるようになると考えている」と答えました。
 ④については、「財務省は教員給与をターゲットにしている。一般行政職との差に厳しいおしかりを受けているが、教員給与を大胆に減額していない。今年は教職員定数が勝負だと思っている」と回答しました。
 ⑤については、「国会でも取り上げられ、大切な課題だと考えている。定数の枠外というのは法律上制限があるが検討していきたい」と答えました。

 文科省の回答に対し、今谷書記長が「実際に教職員や子どもたちの願いに答えた定数改善ではない。具体的な改善数はどうなるのか」と追及したのに対し、「10年間で自然減が40,700人で、改善数は31,800人、初年度(2015年度)は自然減3,000人、改善数2,760人となる」と回答しました。この回答に対して今谷書記長は、「実質的に教員が減っていくということは多忙化解消や授業充実につながらない。少人数学級は全国の教職員の願いだ。養護教員や事務職員などの増員は歓迎するが、根本的な改善こそ求められている」と問いただしました。池田財務課長は「定数改善にも努力したいが、学校の業務分担、業務編成などで努力してもらいたい」と答えるにとどまりました。
 中村副委員長・教文局長からは、「『無償化』の所得制限を低所得者支援に回すと言われてが、実質的にそうなっていない。手続きが複雑、煩雑で手続きをあきらめている例もある」と発言しました。これに対し、山本高校修学支援室専門官は「申請出せない人、出すのが大変な人には個別に聞き取り、出さなくてもいいようにしたり、代筆してもいいと手続きを変えている。周知していきたい。また一人親家庭など、プライバシーにかかわる問題について全国からかなり声が上がっており、重く受け止めている。来年度から改善していきたい。生活保護の生業費扶助には含まれていない修学旅行費用について、収入として見られてしまうことが起きている。生活保護担当に周知するよう厚労省に連絡し、調整している」と答えました。
 米田書記次長・生権局長は「平成25年度の文科省統計調査中間報告によると、この9年間で教職員の給与総額は30から40数万円減っている。すべての教職員賃金の底上げをする必要がある。給料表の号棒足延ばしなどについて文科省として側面から後押しをしてほしい。また、部活動手当改善のために調整額を年度途中で引き下げるなどということは、教育的な観点からも大きな問題だ」と追及しました。池田課長は「今年は苦肉の策として行った。来年度は純増になる部分だけを要求している。他に給料を減らすことはない」と答えました。
 最後に今谷書記長から「雇用と年金の問題も現場の教職員にとって切実な問題。別途交渉の場をお願いしたい。国家公務員については短時間再任用で動いているし、定数の外に置くことができている。文科省だけができないことではない。引き続き実現できるようにお願いしたい」とした上で、「引き続き全教として要求している諸事項について、実現するように文科省としてご努力いただくようお願いしたい」と交渉をまとめました


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